2015/03/16 Category : 雑記帖 PC奮戦記 その2 さて、2013年3月にジャンク品から蘇った中古PCは、それから約2年経ちましたが、特に不具合なく今日に至っています。ただ、さらにもう一台稼働中だった年式不明のギガバイトのPCが、昨年の12月頃突然起動しなくなってしまいました。電源もCPUも異常はないし、HDDもメモリーも異常なし、コンデンサも異常なし、なのになぜか起動しません。これは、さすがに単純な故障ではないな…と、白旗を揚げることにしました。かつて、ノートPCがある日突然まったく通電しなくなり、バラしてみてもどこにも異常が見当たらない…というのによく似ていたからです。さて、どうしたのか…。私は、 「2匹めの鰌(どじょう)」はいないものか…、という思いを秘めて、また例の中古店を覗いてみることにしました。ただ、近在の中古店は昨年の秋に移転していました。某大手電器店が閉店し、そのあとにほぼ居抜きの状態で移転したのです。そのため、店舗の面積はほぼ倍近くなり、都合PCのコーナーも拡張されていました。ちなみに、私がその店を訪ねたのは、昨年の12月半ばでした。リニューアルオープンの余韻がまだ消えないうちに歳末セールに突入したものですから、店内は結構な人の数でごった返しています。まっすぐにジャンクPCコーナーへ行ってみると、かなりの数のジャンクPCが無造作に陳列されていました。価格もまちまち、ジャンクなのに1万円近い値札のものもありました。そんな中で目に止まったのは、ひと昔前のデルPCでした。Dimension 3100C フォーマット済みHDD付き、本体のみ、1,980円とあります。私は、素朴に、なぜ前オーナーは本体だけ買取に出したのだろう?と思いました。電源スイッチやUSB端子の差込口まわりはかなり荒れていて、いったいどういう使い方をしていたのだろう?と思いました。Dimension 3100Cは2005年頃のモデルですが、HDDは250GBでCPUはPentium 4を搭載しジャンクコーナーにおいては、まさにダークホース的PCに思えました。付属品なしですが、私は直感的に1,980円は安い!と感じました。と同時に、いくら古いPCで本体のみとしても、1,980円という破格には何か理由があるのでは?とも思えました。手放しで買い求めて、もしマザーが死んでいたら、都合250GBのHDDしか手元に残らない恐れもあります。私は前回の轍を踏まないよう、店員に立ち会ってもらい筐体の内部を確認することにしました。デルPCもまた、スライドレバーひとつで筐体の蓋が開く造りになっているので、内部を目視するには数分もかかりませんでした。果たして、外観はともかく内部はまったくクリーニングされてなく、ところどころに 蜘蛛の巣 が張り付いていました。肝心のコンデンサは目視した限りでは何の異常もなさそうでした。ちなみに、立ち会った店員は、スマホは使いこなすけれどもPC(の構造)はからきし…といった風体で、私の所作を怪訝そうに眺めていたようですが、私は内心「勝算あり、かも!」と思い始めていました。私は蓋を閉じてから、「わかりました。このジャンクPC買います」とその店員に伝えました。店員氏は、杓子定規ふうに「ジャンク品なので返品はできませんが、よろしいですか?」と言ってきたものですから、「ええ、承知のうえです」と答えておきました。その店員氏は頼みもしないのに重い筐体をレジまで運んでくれましたが、さすがに1,980円のジャンク品だし、レジ袋もくれず「こちら、テープでお願いします」と言ってきました。私は、移転前には見かけなかった顔だし、どうせ他店から臨時で応援に来ているだけだろう、もう会うこともないなと思いました。さて、私は、期待と不安が五分五分で自宅に戻りました。さっそく買ってきたばかりのジャンクPCの蓋をあらためて開けてみることに…。さすがに蜘蛛は隠れてはいませんでしたが、内部のあちこちに巣が残っています。それだけでなく妙に埃っぽく、前オーナーはもしかしたら埃の舞散る土足部屋でPCを稼動していたのでは?とさえ思えました。クリーナーで徹底的に塵やワタ埃の堆積を取ってから、ヒートシンクを恐る恐る外してみると…、十年くらい野放しだったといわんばかりの埃が…。さらに、CPUのシリコングリスはがびがびに固まっていました。素朴に、これが原因で熱暴走したんだろうか?と思いました。ちなみに、私は高価なシリコングリスなど使ったことはありません。知己の電器店のオヤジから「機械用のモリブデングリスでも塗っておけば大丈夫さ」と言われて試したところ確かにまったく問題なかったからです。40年くらい前、自転車やバイクのチェーンの潤滑用に使っていたモリブデングリスが物置にしまってあったのを思い出しその残りを使うことにしました。モリブデングリスは真っ黒で、手指や服につくと厄介なので滅多には使わないのですが、まさか40年後にPCに使えるとは夢にも思いませんでした。もっとも、1975年頃にはまだパーソナルコンピュータなんて言葉自体存在しなかったですがね(笑)私は、さらに念のためコンパクトに設計された電源もバラしてみましたが、同じく凄まじい埃が堆積してはいるもののコンデンサの外観に問題はなさそうで、焦げた跡も焦げたような臭いもしませんでした。私は、そういったことをひとつひとつクリアしていくうちに、いったい何が原因で故障?し、挙句ジャンク品に堕ちたのだろうか?と不思議に思えてきました。DRAMやマザーにも損傷は見当たらないようだし、念のためDRAMのピンに接点回復剤を塗って元の通り蓋をしめて、クリーニング完了となりました。というか、素人の自分にはこれくらいのこと(対策)しかできないな…と思いつつ、とりあえず電源を投入してみることに。すると、Dimension 3100Cは何事もなかったかのように息を吹き返したではありませんか!OSを入れてからさらに詳しく調べてみましたが、HDDにも損傷はなく、未知のウイルスが潜んでいる様子もなく、言ってみればただ休眠していただけかも…、とさえ思えました。以下は私の勝手な憶測ですが、その中古店は移転する前だったら買取したPCを内部までくまなくチェックし、クリーニングし、直せるものは直して売りに出したのだろうと思います。でも、店舗の移転でバタバタしていたであろうこと、売り場面積が倍近くになるということは、品揃えもそれに比例するであろうということ、総じて人員不足、それに追い討ちをかけた歳末セールへの突入などから、見てくれの良くない年式の古いXPタイプのPCはほとんどノーチェックのままジャンクコーナーに並べられたのでは?としか思えません。つまり、幾多の偶然が重なり合って、ラッキーにも 「2匹めの鰌(どじょう)」がゲットできた!ということのようです。ちなみに、年が明けてからも 「3匹めのどじょう」はいないかしらんと機会があるごとにジャンクコーナーを覗くようにしていますが、1,980円などという破格な値札が付いたものは一掃され、どれもこれも3,000円~5,000円くらいの値札がついています。一昨年は 『してやられた…』と思ったものですが、今回は 『してやったり!』と、ほくそえんでいるところです。(2015年3月17日) PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword