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傘鉾パート2

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無欲がもたらすもの


年明け1月4日のこと、仕事柄盆暮れの休みがない私にも、1日限りの正月休みが回ってきました。

都合その日は、午後から母親を連れて、近在の 三峯神社 まで 初詣 に行ってきました。

近在…といっても、自宅から車で20キロ近く走るのですが…。

この 三峯神社 は、母親の実家からほど近い秩父神社とも関わりが深く、いつも初詣のときには必ず参拝するようにしているのです。

参拝したあと近くのスーパーで買い物をして、それからさらにいくつか所用を済ませましたが、ふと時計を見ると夕方6時を回ったところでした。


「あっ、まだ間に合うから売場に寄ってみよう」

私は、たまたま近くにあった 宝くじ売場 に寄ってみることにしました。

私は、週に1回の休み(主に火曜)には、ささやかな楽しみとして600円だけ ミニロト を買うことにしているのです。

でも、気がつけばその日は水曜日で、ミニロト の抽選日ではありませんでした。

「今日はミニロトの日じゃないから、ナンバーズにしよう…」

私は、ミニロトを買うつもりでナンバーズ3を、やはり600円だけ買いました。

そして、車中で待っていた母親に向かって、

「年始めだし、運だめしに買ってみるかい?」

「いや~、仕組みがよくわからないから、いいよ」


私の母は今年で70代、マークシート方式はどうもピンとこないらしく、今までに ロト6 や ナンバーズ を自身で買ったことなどありませんでした。

つまり、母親が 宝くじを買うとしたら、もっぱら年末とかサマージャンボ系の宝くじや スクラッチ くらいのものでした。

「ナンバーズ3ってのは、好きな数字を3つ書けばいいんだよ。6時半で〆切りだから、とりあえず何か数字を3つ決めてよ」

母親は、そんなふうに、〆切り時刻ギリギリで急かされて選んだ数字を、私に言われるままマークシートに記入しました。

「ストレートとかボックスとか、何だいこりゃ?」

「ああ、それ? 当たる確率が上がるから ボックス にしておけば?」

「へぇ、そうかい? 何のことだかさっぱりわからないがね。 それより、(券を)なくすといけないからおまえが預かっといてくれよ」


その翌日、私は、通常勤務に戻りました。

1月5日、世の中はまだまだ正月気分も抜けきっていません。

年末年始働き詰めだったにもかかわらず、正月休みはたったの1日だけ…。

とはいえ、昨今の世の中、定職に就いていられるだけまだ幸せか…などと思いながら1日を過ごしたものの、終業間際で客とのトラブルが発生しました。

「新年早々ひどい目に遭ったもんだ。こりゃ、宝くじでも当たるんじゃないのかね?」

そんなことを思いつつ帰宅して、早速新聞の当選発表を見てみることに…。


第3279回ナンバーズ3 『416』 とありました。

「なあんだ、当たるどころか、かすってもいないや…」

はたして、私は、3を軸にして買うことが多いからです。

しかし、母親の投票券を預かっていたことを思い出し、ひととおり目を通してみることにしました。

母親は、5通り買っていましたが、その5通りの中に 『416』 という数字を見つけたとき、私は一瞬、んんっ?と思いました。

そして、思わず、

「当たってる!!」

と、小さく叫びました。

大きく叫んだら、母親が何事かとびっくりするだろうと思ったからです。

近くでくつろいでいた母親は、昨日ナンバーズを買ったことなどすっかり忘れていたらしく、

「え~?何が当たったんだい?」

などと拍子抜けしています。

「ナンバーズに決まってるだろ?ほら、この 416 だよ」

私は、もう一度新聞欄を しっかりと 確かめました。

当選数字は、事務的に、淡々と、 『416』 と記載されています。

当選金は、6万円と書いてあります!!

でも、よくよく見ると、ストレートで6万円、ボックスでは1万円でした…。

「ああ、そうだ。ボックスにしたんだっけなあ。ピタリ賞なんだから、ストレートにしとくんだったねぇ」

「そんなもんだよ。当たっただけありがたいものさ」

母親は、そう笑って言いました。

たしかに、言われてみればそのとおりかもしれません。

欲目もなく、言われるままにマークシートを黒く塗っただけなので、あまり実感も湧かないのでしょう。

数学で「行列」を習った人はわかると思いますが、3桁の数字の組合せは、10×10×10で、すなわち1000とおりです。

ということは、ナンバーズ3のストレートの確率は、理論値では1000分の1ということになります。

つまり、母親は、初めて買ったナンバーズ3で、その1000分の1の確率を引き当てたということなのです。

「へ~、すごいな。才能があるんじゃないかね? じゃあ、この次はストレートで買ってみたら?」

それにしても、自分が当たりを引き当てたわけでもないのに、まるで自分のことのように 「驚愕と感嘆」 に浸っていました。

ちなみに、1万円の当選金でも、当たったときの 「驚き・感激」 は筆舌に尽くし難いものです。

私は、昔さんざんパチンコを嗜みましたが、デジパチで 777 が揃ったときの嬉しさなどとは比べ物にならないほどのインパクトです。

これがもし、高額な宝くじだったら卒倒してしまうんじゃないでしょうか?

はたして、その後、毎週ではないものの、何回かナンバーズ3を買いました。

欲目の出た私は、 「せっかくだからストレートにしなよ」と言い、母親も言われるままに買いましたが、全然かすりもしなくなってしまいました。




さて、宝くじ と聞けば、幼児でもない限りおおよそほとんどの人が知っているでしょう。

すなわち、誰しも心の奥底に 「一攫千金の夢」 を秘めて、一度くらいは宝くじを買ったことがあるのではないでしょうか?

1等なら億単位の当選金が貰えるわけですから、その確率の低さは想像に難くないですが、それを承知のうえで、誰しも「夢を買う」のでしょう。

ざっと調べたところでは、おおよそ確率は1000万分の1だとか…。

これでは当たりっこないですよね。

当たらない方の確率が高すぎだと思います。

それでも、「当たる人は当たるんだから…」と、夢を買い続けるのでしょう…。


ちなみに、私は過去40年近く(断続的に)買っても、一度も当たったためしはありません。

結果論ではありますが、「ずいぶんと無駄にお金を棄ててきたものだな…」と、つくづく嫌になります。

まあ、この浮世で、それを悔やんでも仕方のないことですが。

喫煙にしろ賭け事にしろ、後年になってみて 無意味なことだった と気付くものですが、誰しもその場その場では 意味(意義)のあること と納得したうえで財布の口をあけているのでしょうから…。

はたして、ここ数年来私は、宝くじを意識的に買わなくなりました。

というのも、宝くじというものは出目を選べないもの、つまり、為すがままのもの だということに気付いたからです。

かといって、一攫千金の夢 も捨て難く、ここ1年くらいは ミニロト に傾倒しました。

当選金は1千万円、確率は、理論値では17万分の1らしいです。

確率1000万分の1よりはずっとましなような気がします。

しかし、当たりませんね。

昨年、一度だけ5千円くらいの当たりが出たきりです。

出目を欲張ってもキリがないので、毎回3点買いで600円の投資に留めていますが、それでも累積赤字はかさむ一方です。

そこで、最近目をつけたのが ナンバーズ3 です。

毎週ではありませんが、ナンバーズ3かミニロトか、どちらか交互に買うことにしたのです。

ナンバーズだと、当選金はぐっと下がりますが、当然のことながら当たる確率は相当アップします。

ストレートだと確率は1000分の1ですが、ボックスなら1000分の6、つまり理論値では、なんと167分の1の確率となるのです!

いくら当選金が小額だとはいえ、宝くじの1000万分の1と比べたら 雲泥の差 です。

ちなみに、ナンバーズ3のストレートの当選金は約6万円、ボックスでは約1万円です。

ずっと宝くじに夢をつないでいる人からすれば、「当たっても、たった1万円じゃ、夢に投資するとは言えないね…」と嘲笑われるかもしれません。

でも、毎回2千円とか3千円を投じて宝くじを買って、当たる?のは末等ばかりで、そのたびに「またダメだったか」とため息をつくばかり、そういう人がほとんどなのでは?

まあ一攫千金の夢を追い続ける人に何を言ってもムダかもしれませんが、併せて運だめしに、確率1000分の1、もしくは167分の1 に挑戦してみてはいかがでしょう?

先述したように、たとえ1万円の当選金でも、当たったときの 「驚き・感激」 は筆舌に尽くし難いものがあるのです。

ナンバーズは、土日を除いて毎日抽選されています。

つまり、土日以外は、買った翌日には当選結果がわかるということです。

仮にハズレだとしても、1ヶ月前後も待たされた挙句のハズレではなく、買った翌日に結果がわかるのですから、ある意味納得もしやすいのでは? と思うのは私だけでしょうか…。


ここまで書いておいて、念のために申し上げておきますが、本文は「ナンバーズが当たった」という自慢話をしたいわけではありませんので念のため。


さて、その後 ストレート買い にしてから全く当たらなくなってしまったナンバーズ3ですが、先日2月14日、いつも寄るスーパーの駐車場の宝くじ売場でのこと。

「どうせまた当たらないだろうけど、一応買ってみよう」

懲りずにまたナンバーズを買ってみることにしました。

私は、ストレート買いのままですが、母親は、

「ストレートかボックスか、どちらを塗ればいいんだい?」

と聞いてきました。

「そうだね、やっぱり、ストレートはやめて、ボックスにしておけば?」

そして翌日、第3308回ナンバーズ3の当選数字は、 『219』 でした。

私は新聞欄を見て、すぐにため息をつきました。

やはり 3 がらみの組合せで買っているので、219と見れば100%ハズレとわかるからです。

「コチラはまたハズレだよ!もしかして、219で買ってないかい?」

「そんな数字では買わなかったと思うよ…」

「なあ~んだ、またダメかい?」

私は、昨日母親がどんな数字で買ったのか知りませんでした。

投票券は、私の財布の中に預かったままでした。

預かっていた母親の投票券をざって見て、219を探しましたが、たしかにありません。

あ~あ、と思うと同時に、投票券の中に 129という数字があることに気付きました。

私の脳裏に、(昨日はボックスで買った) ということが蘇ってきたとき、思わず、

「あっ!また、当たってる!!」

今度も、小さく叫びました。

「へえ? 129 でも当たりなのかい? 219 が当たりなんだろう?」 と母親。

「だから…、昨日はボックスにしといたから、219 じゃなくても、921 でも 192 でも当たりなんだよ!」

「へ~、そうなのかい? そりゃよかった、よかった!!」

前回はピタリ賞で当たっていただけに、当たったという感激の後に「ストレートにしておけばよかったのに…」という落胆が追いかけてきました。

でも今回は、逆でした。

ハズレだと思ったら、実は当たりだった!ということなのですから。

たとえて言うなら、バスの発車時刻1分遅れでバス停に着いて「あぁ、やっぱり間に合わなかったか…」と憔悴しかかった次の瞬間、ひょっこりバスが(遅れて)やって来た!

というような、 意外性に満ちた感嘆 でした。


くりかえしますが、これは決して自慢話ではありません。

こういった一連の経緯経過は、宝くじでは味わうことのできない、ナンバーズだからこその 「妙味・醍醐味」 だと思います。

高額宝くじに辟易している方は、ひとまず一攫千金の夢とは別に、一度ナンバーズもためしてみてはいかがでしょう?

ちなみに、私には欲目があるためか、まだ一度も当たっていません…(笑)
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